エンタメってなんぞや?

ふだん何気なく使っている「エンタメ」という言葉。

「娯楽」といえばひと言で済みますが、案外、そのくくりは明確になっていないものです。

もともとは英単語「entertainment(エンターテインメント)」の略で、「娯楽」「気晴らし」「演芸」「余興」を意味します。

では、実際に「エンタメ」とはどのようなジャンルの文化を指すのでしょうか。

小説におけるエンタメ

小説の世界においては、「エンタメ小説」は「純文学」の対義語として語られることが多くあります。

純文学とは、純粋な芸術として読者に迎合せずに書かれる作品群です。

一方、エンタメは読者の興味を刺激し、充足させるために書かれる作品群を指し、「大衆小説」とか「通俗小説」ともいわれます。

とはいえ、純文学もエンタメも「読みたい」という読者がいなければ成り立たず、純文学を好んで楽しむ読者も存在するので、何をもってエンタメとするかを明確にする基準はありません。

このジャンル分けの基準や是非については、たびたび議論の対象になっています。

芥川賞と直木賞、どっちがエンタメ?

日本で最も有名な文学賞といえば、芥川賞と直木賞でしょう。

毎年2回、上期と下期に分けてそれぞれ同時に発表され、話題になります。

この2つの賞も、ざっくり言えば純文学かエンタメかで対象となる作品が分かれています。

芥川賞は「純文学の新人賞」であり、直木賞は「すぐれた大衆小説に送られる賞」です。

ニュースにおけるエンタメ

テレビのニュース番組や新聞において、政治や経済などの情報と区別して、「エンタメ」のコーナーが設けられることがあります。

音楽、映画、ドラマ、ゲームなどが含まれます。

スポーツも娯楽ではありますが、別のくくりで「スポーツ」として語られることが多いようです。

検索大手ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」のカテゴライズによれば、エンタメは「音楽」「映画」「ゲーム」「アジア・韓流」に分類されています。

音楽におけるエンタメ

「音を楽しむ」という名前である以上、音楽の世界でエンタメかそうでないかを区別することはあまりありません。

しかし、一般的にエンタメの音楽といえばポップなジャンルの音楽を指します。

コンサートホールで演奏されるクラシックや現代音楽は、あまりエンタメの範疇で語られることはありません。

音楽の場合は、ほかに「社会の主流的な文化に対抗する、マイノリティーの文化」という意味で「サブカルチャー」略して「サブカル」というくくり方もあります。

純文学論争と同様、サブカルかそうでないかの分類で論争が起こることがあります。

映画におけるエンタメ

映画も基本的には観客の楽しみのために作られるものですが、純粋に芸術的な意図をもって制作された映画は、厳密にはエンタメとはいえません。

ハリウッドが巨額の予算をつぎ込んで制作する「ブロックバスター」と呼ばれる作品は紛うことなきエンタメ作品といえます。

一方で、派手なCGやアクションがなくとも、監督の芸術の発露として作られる映画もあります。

これらは、テレビや雑誌の「エンタメ情報」で大きく取り上げられることこそありませんが、単館系の映画館などで数多く封切られています。

まとめ

楽しむことを第一義としたエンタメは、私たちが生きていく上で必需品ではありません。

例えば朝のテレビのワイドショーに対して「くだらないエンタメ情報を流すくらいなら、もっとニュースをしっかり報道しろ」という意見もあります。

しかし、「くだらない」とか「通俗的」と下に見てしまうと、楽しめるものも楽しめなくなってしまいます。

エンタメには、確かに私たちの暮らしや心を豊かにしてくれる効果があるのです。




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